こんなお悩みありませんか?
- コンデンサーマイクって何?
- ダイナミックマイクとの違いは?
- DTMにはどっちを買えばいい?
このような疑問を持つ方へ向けて、この記事では初心者にもわかりやすく解説します。
目次
- コンデンサーマイクとは?
- ダイナミックマイクの仕組み
- コンデンサーマイクとダイナミックマイクの比較
- DTMではどちらがおすすめ?
- 初心者におすすめのコンデンサーマイク
- よくある質問
- まとめ
コンデンサーマイクとは?
仕組み
コンデンサーマイクは「空気の振動を、静電容量(コンデンサー)の変化として検出するマイク」です。音質が非常に高く、レコーディングスタジオでは最もよく使われています。
物理的な仕組みを少し見ていきましょう!
コンデンサーマイクの心臓部は「マイクカプセル」です。このカプセルは主に
- ダイヤフラム(極薄の金属膜)
- バックプレート(金属板)
- 空気層
で構成されています。
これらは総合して、コンデンサー(静電容量を持つ部品)になっています。
そう、あの高校物理で習うコンデンサーと同じです。
金属板が2枚あり
+++++++
────────
空気
────────
-------
という構造になっています。
ここでは
- 金属板
- 空気(絶縁体)
によって電気を蓄えることができます。
この電気を蓄える能力を「静電容量」と言います。
静電容量は
- 板の面積が大きい
- 板同士が近い
ほど大きくなります。
逆に、板同士が離れると静電容量は小さくなります。
つまり、距離が変わるだけで電気的な値が変化するという性質があります。
音とは空気の圧力変化です。
例えば、空気がダイヤフラムに当たると、音圧によってダイヤフラムがほんの数μm(マイクロメートル)動きます。するとダイヤフラムとバックプレートの距離が変わります。
すると静電容量も変わりますよね。
つまり「音→距離変化→静電容量変化→電圧変化→音声信号」という流れになります。
なぜ電源(48V)が必要なの?
コンデンサーマイクはコンデンサーにあらかじめ電荷を持たせておく必要があります。
もし電気が無ければ、静電容量が変化しても何も測れません。
そこでファンタム電源(48V)を使ってカプセルに電荷を与えています。
さらに内部には、FET(電界効果トランジスタ)などのインピーダンス変換回路やプリアンプがあり、非常に高い内部インピーダンスの信号を、ケーブルで扱いやすい低インピーダンス信号へ変換します。この電子回路も電源を必要とします。
ダイヤフラムは約2〜6μm程度で非常に薄く作られています。
人間の髪の毛は約70μmなので10〜30倍ほど薄いことになります。
そのため、ほんの少しの空気の動きでも反応できます。
だから、息遣いやリバーブ、部屋の響きまで録音できます。
周波数特性が広い理由
ダイヤフラムは非常に軽いので高音まで追従できます。高音の細かい振動にも追いつけるわけですね。
そのため20kHz以上まできれいに録音できる製品もあります。
ダイナミックマイクの仕組み
ダイナミックマイクは電磁誘導を利用しています。
その構造は「ダイヤフラム→コイル→磁石」となっています。
音が来ると「音→膜が動く→コイルも動く→磁界を横切る→電気が発生」となります。
つまり、発電機と同じ原理ってことですね(理系の方以外は置いてけぼりかもしれません…すみません)。
電源が不要な理由
ダイナミックマイクはコイルが動くだけで電磁誘導によって自分で電気を作ります。
そのため48Vは不要です。
なぜコンデンサーより感度が低い?
コイルには銅線が何百回も巻かれています。つまり、物理的に重いんですよね。
コンデンサー:膜だけ→軽い
ダイナミック:膜+コイル→重い
そのため、小さい振動には反応しにくくなってしまいます。
耐久性が高い理由
ダイナミックマイクは構造が単純です。
- 電子回路が少ない
- 膜が厚い
- 湿気にも比較的強い
なので、ライブ現場ではほぼダイナミックが使われます。
コンデンサーマイクとダイナミックマイクの比較
| 項目 | コンデンサーマイク | ダイナミックマイク |
| 原理 | 静電容量の変化 | 電磁誘導 |
| 必要電源 | 48Vファンタム電源(一般的) | 不要 |
| 感度 | 非常に高い | やや低い |
| 高域特性 | 非常に良い | やや狭い傾向 |
| ノイズの拾いやすさ | 周囲の音も拾いやすい | 狙った音を拾いやすい |
| 耐久性 | やや繊細 | 非常に高い |
| 湿気への耐性 | やや弱い | 比較的強い |
| 用途 | ボーカル録音、アコースティック楽器、スタジオ | ライブボーカル、ギターアンプ、ドラム、配信環境など |
レコーディングではなぜコンデンサーマイクが主流なのか
実際のレコーディングでは、演奏や歌の細かなニュアンスまで収録できることが重要とされることが多いです。コンデンサーマイクは、軽量なダイヤフラムと静電容量方式により、繊細な音の変化や高域の情報を忠実に捉えられます。一方で、ライブではハウリングへの強さや耐久性が求められるため、ダイナミックマイクが広く使われています。

DTMではどちらがおすすめ?
どちらかといえばコンデンサーマイク
住宅環境に自信があり、吸音や遮音がしっかりしていて、周囲の音がほとんど入らないという自信があるのなら、コンデンサーマイクがおすすめです。
コンデンサーマイクの方がより繊細に表現を録音することができます。
- 歌録り
- ナレーション
- 宅録
一方、あまり住宅環境が良くなければ、周りの音を拾いにくい、感度が低いダイナミックマイクをお勧めします。
音質面に関して、どちらの方が劣るということは特にありません。ダイナミックマイクでも、ある程度のものであれば、十分綺麗に録音することが可能です。
あとはデザインの問題もあるかもしれません。機材のデザインはDTMのモチベーション維持にとても重要なのです。
初心者におすすめのコンデンサーマイク
ここからは私の独断と偏見で初心者向けのコンデンサーマイクを紹介していこうと思います。
・LEWITT LCT 240 PRO
・RODE NT1
LEWITT LCT 240 PRO Vocal Set コンデンサーマイク セット 価格:22000円 |
LEWITTから出ている安価なコンデンサーマイクです。デザインはゲーミング感があります。周波数特性的には8kHzあたりがややハイ上げされており、ローは結構下がっている感じです。
RODE Microphones ロードマイクロフォンズ NT1 シグネチャー シリーズ ラージダイアフラムコンデンサーマイク ブラック NT1SIGNATUREBLACK 価格:29297円 |
2万円台で手に入るマイクの中では有力株なRODE NT1。個人的にあまり音は好きではないですが、多くの人が持っている感じがあります。周波数特性はややハイ上げ気味で、それ以外はフラットな感じです。
・AKG C214
価格:46800円 |
歌手のAdoさんが使っていたことで有名でもあるAKG C214。高音が特徴的で、何もエフェクト処理をしなかったとしても抜けてくる声で録音可能です。その反面、元から高音成分の多い声質の方だと結構耳にうるさい音になってしまうので、あまりお勧めできません。元の声が野太い人におすすめです。
・Austrian Audio OC16
Austrian Audio OC16【オーストリアン・オーディオ】【コンデンサーマイク】 価格:36300円 |
AKGのエンジニアたちが立ち上げたメーカーAustrian Audio。5kHz付近がハイ上げされていますが、C214よりは刺さらない音になっていると思います。悪く言ってしまえな、なんの特徴もない無味乾燥な音だと思いますが、それが使いやすいと感じ筆者も所有しています。
よくある質問
Q:USBマイクでもいい?
USBマイクでも構わないと思いますが、どちらかと言えば出先での録音に使うことが多いため、ちゃんとした環境で録音できるならば、オーディオインターフェイスと組み合わせて録音する方が良いでしょう。
Q:ファンタム電源って危険?
ファンタム電源はコンデンサーマイクに48Vの電圧をかける電源です。通常危険ではありませんが、ファンタム電源をつけっぱなしにしたまま、ケーブルを抜き差ししたりすると、機材の損傷につながるので、その点は注意が必要です。
Q:SSL2でも使える?
もちろん使えます。どのオーディオインターフェイスであったとしてもコンデンサーマイクが使えなくなるということはこの時代ではないと思います。お気に入りのオーディオインターフェイスとマイクの組み合わせを探してみましょう!(沼)
まとめ
内容をまとめると、
- コンデンサーマイクは高音質
- DTMならまずコンデンサーがおすすめ
- オーディオインターフェイスが必要
- 用途に応じて選ぶことが大切
ということですね!
「これさえあればなんとかなる」というものはあまりなく用途に応じて、使うマイクは変わっていきます。まずはご自身で試されてみて、自分のお気に入りのマイクを探してみるというのが良いかと思われます。迷ったらダイナミックマイクのSURE SM58(いわゆる「ゴッパ」)を購入しておけば、そこから他のマイクを探すこともできます。
まずはお店に行って確認してみましょう!

