こんなお悩みはありませんか?
- 音が細い
- プロみたいな温かい音にならない
- 音圧が足りない
- サチュレーターって結局何?
そんな方向けにこの記事では
- サチュレーションの原理
- 音が変わる理由
- 種類
- 使い方
- おすすめプラグイン
まで、できるだけわかりやすく解説していきます!
目次
- サチュレーションとは?
- なぜ音が太く聞こえるの?
- サチュレーションの種類
- 実際の使い方例
- やりすぎるとどうなる?
- おすすめプラグイン
- よくある質問
- まとめ
サチュレーションとは?
サチュレーションとは一言で言えば、「わざと少し歪ませることで倍音を追加し、音を太く・暖かく・存在感のある音にするエフェクト」のことです。
なぜ音が太く聞こえるの?
物理的に言えば、サチュレーションは、「音をわずかに歪ませることで新しい倍音(Harmonics)を生成し、音色を変化させる処理」です。
重要なのは、「音量を大きくする」のではなく、波形そのものを変形することです。
サチュレーションの全体的な流れは「入力音→非線形回路(テープ・真空管・トランジスタなど)→波形が少し丸く潰れる→倍音が生成される→音が太い・暖かい・前に出る」という流れです。
ここで最も重要なのが「非線形(Nonlinear)」という性質です。
線形処理と非線形処理の違い
EQやフェーダー(線形)の場合、入力が2倍になれば出力も2倍になります。
入力→│ EQ │そのまま比例。これは数学的にはy=axという非常に単純な関係です。
サチュレーション(非線形)の場合、入力が大きくなるほど比例しなくなります。
「入力→出力」が高いレベルほど少し押さえつけられます。この「曲がった特性」が倍音を作ります。
波形では何が起こる?
例えば、純粋な正弦波(440Hz)の場合、これには440Hzだけしか含まれていません。
これに対してサチュレーションをかけるとピークの頂点が少し丸く潰れます。この波形はもはや正弦波ではありません。
つまり、新しい周波数成分が必要になります。これが倍音です!
なぜ倍音が生まれる?
入力:x(t)=sin(ωt)だったとします。
サチュレーションは、例えば、y=x+αx^2のような処理をすることに対応します。
これによって2ωという周波数が生まれると、それは2倍音を表しています。
さらに、y=x+αx^3なら、今度は3倍音が生成されます。
つまり、数学的に非線形処理というものを施すと「440Hz→880Hz→1320Hz→1760Hz→2200Hz」という倍音が追加されていくのです。
なぜ暖かく聞こえる?
なぜと言われると、これは音響心理学的な知見が必要になってくるかもしれないので、詳しくは立ち入ることができませんが、人間は倍音が多い音を比較的「太い、豊か、暖かい」と感じます。
例えば、バイオリン、ギター、ピアノ、歌どれも倍音が大量にあるため、暖かく感じやすいでしょう。
逆にサイン波だけだと電子音っぽく細く聞こえてしまいます。
真空管とテープは何が違う?
真空管の場合、偶数倍音が多く出てきます。「440、880、1760」偶数倍音は元の音とよく調和するため比較的暖かく感じます。
トランジスタの場合、奇数倍音も増えます。「440、1320、2200、3080」こちらは少し荒々しく、どちらかと言えば、ロック向きなサウンドになります。
テープの場合、少し特殊で倍音だけでなく「軽いコンプレッション、高域の減衰、ヒステリシス(磁気の履歴効果)、わずかなノイズ、クロストーク」なども同時に起こります。
そのため、「丸い、接着剤のようにまとまる」といった印象になります。
Driveノブは何をしている?
Driveとは入力ゲインです。
「入力:0dB→+6dB→+12dB」と入力を大きくすると非線形部分へ深く入るので、倍音はより増えて、音自体はもっと歪むことになります。

サチュレーションの種類
テープ
テープサチュレーターは「丸い、柔らかい、高域が少し落ちる」と言った特徴を抱えています。
これはよくボーカルやドラムバス、マスターなんかにうっすらとサチュレーション効果を加えるために入れられたりしています。
真空管
真空管はおじさんたちが大好きなタイプの温かみを演出してくれます。いわゆる「偶数倍音、温かい、リッチ」な雰囲気です。ギターなんかも真空管のサチュレーションをかけるとセクシーな感じの音に聞こえてきたりしたりしなかったり…
トランジスタ
トランジスタの特徴はパンチがあって、エッジが効いているという部分です。うっすらかけレアあまりわかりませんが、がっつり歪ませるとロック向きなサウンドになってくれます。

実際の使い方例
あくまで参照例であって、必ずしもこれがいいというわけではありませんので、ご自身で気持ちの良いところになるまで、調整してみてください。
ボーカル
Drive 5〜15%
ドラム
Drive 15%
ベース
Drive 20%
やりすぎるとどうなる?
「サチュレーションをかけたら音が太くなった!いっぱいかけよう!」となるのはすごく心理的にわかるのですが、結局全ての音に倍音が付加されてしまったら、全体としての聞こえ方は同じようなっkんじになってしまいます。文字通りの飽和状態(Saturation)です。他にも「ノイズ、高域が耳障り、こもる、ダイナミクス減少」という問題も出てきますので、何事もやりすぎには注意しましょう。
おすすめプラグイン
無料プラグインですとよく使われているのはこのあたりでしょうか。
- Softube Saturation Knob
- Klanghelm IVGI
- Chow Tape
有料プラグインだとこの辺りでしょうか。これらはプロもよく使用しています。各帯域毎にサチュレーションをかけられたりして便利なんですよね。
- FabFilter Saturn 2
- Soundtoys Decapitator
- iZotope Trash
- Black Box Analog Design HG-2
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よくある質問
Q:EQとの違いは?
A:EQは周波数を調整するものであって、サチュレーションは元の音に倍音を追加するものです。
Q:コンプレッサーとの違いは?
A:コンプレッサーは音量を下げるもので、サチュレーションは倍音を付加することによって音色を変えるものです。歪みの出るコンプレッサーに関しては、多少サチュレーションと同じ効果があると思いますが、それなら最初からサチュレーションを使えば良いと思います。
Q:最後にかけてもいい?
A:サチュレーションはマスターでも薄く使われることが多いです。うっすらかけることによって、曲全体の煌びやかさや、まとまりを良くすることができます。もちろんその効果は耳で聞いて確かめる必要がありますが。。。
まとめ
今回の内容をまとめると、
- サチュレーションは「わずかな歪み」で倍音を追加するエフェクト
- 音を太く・暖かく・前に出す効果がある
- テープ・真空管・トランジスタなどキャラクターが異なる
- 過度にかけると音が濁るため、少量から調整するのがポイント
ということですね!
サチュレーションは音を太くしたり、煌びやかにするのが得意なエフェクトですが、音が良くなったように聞こえるからといって、全てにサチュレーションを適用したら、結局全部同じに聞こえてしまいます。楽曲制作は相対的なバランスが重要ですので、どの音を目立たせたいかで、サチュレーションをどうかけるかを決めるのがおすすめです。

