シンセサイザーの使い方って難しいですよね。
「なんかつまみはいっぱいあるし、画面はごちゃごちゃしているし、結局よくわからなくてプリセットばかり使っちゃう!」という方が多いと思います。
そこで、この記事では
- 「プリセットしか使えない」
- 「ノブが多すぎてわからない」
- 「YouTubeを見ても理解できない」
というお悩みを解決していきます!
※本記事では最も一般的なサブトラクティブシンセを例に解説します。

目次
- シンセサイザーとは?
- 音作りの基本は「足し算」ではなく「引き算」
- OSC(オシレーター)の役割
- Filterとは?
- ADSR(Envelope)の仕組
- LFOとモジュレーション
- よくある質問(FAQ)
- おすすめシンセサイザープラグイン
- まとめ

シンセサイザーとは?
シンセサイザーとは「波形を作り、加工し、時間変化を加えて音色を作る楽器」です。
まずはその全体像を見て見ましょう!

大体どのシンセサイザーでも、その音作りの流れは「Oscillator→Filter→ADSR→LFO→Effect」という順番で進んでいきます。
これはSpireというシンセサイザー音源の画像です。

ぱっと見ではなんかメーターがいっぱいあって「あわわわわ」となってしまいそうですが、色付きで囲むと分かりやすくなりますね!
一方こちらはMinimoogというアナログシンセをモデリングしているシンセサイザーです。

Spireよりもシンプルですよね!アナログシンセはその太い音が特徴的です。
左のControlが実質的なLFOですが、最近のシンセのように自動で各パラメーターに追尾とかはしてくれないので、ここでは線で囲っていません(音を震わせたりグライドさせたりができます)。
また、ノイズなどはエフェクトに入れようか迷いましたが、ここでは、話を単純化するため、線で囲んでいません。
こうしてみると、多少の違いはあれど、基本的な仕組みは同じであることがわかるはずです!
音作りの基本は「足し算」ではなく「引き算」
筆者もそうなのですが、音作りを始めた頃は、あれもこれもと詰め込んでしまい、結局「何だかうるさい音になってしまったな。。。」となりがちです。
しかし、真に大切なのはどういう音を作りたいのかという明確なビジョンとその作りたい音に対する知識です。
例えば、「SuperSaw」という音色を作りたい場合、Saw波(ギザギザの波)1つだけで音を完成させてから、必要に応じてユニゾンやエフェクトを追加するなどの手順を踏むほうが、最初からエフェクトを適当にモリモリするよりも良い結果になることが多いです。
まずはエフェクトをすべてオフにした状態で、OSC・Filter・ADSRだけで音を完成させる練習をしてみましょう!
OSC(オシレーター)の役割
ここからはシンセサイザーにつきもののOSCを解説していきます。
OSCとは音の材料を作る装置です。
料理に例えるなら食材にあたります。食材がなければそもそも料理という概念は生じません。
それと同じようにOSCで波を生み出さなければ、音作りはできないのです!
数学的理解
ここは読み飛ばしてもらって大丈夫です!興味のある方だけ読んでみてください。
物理学的に音とは空気の振動です。
数学的に表現すると、Sine波:x(t)=Asin(2πft)となります。
ここで、シンセサイザーの要であるフーリエ級数を紹介します。
フーリエ級数とは?
フーリエ級数とは「どんな周期波形も、たくさんのサイン波(正弦波)の足し合わせで表現できる」という考え方です。
具体例を見てみましょう。
ノコギリ波の場合、この式はSaw=sin(x)+1/2sin(2x)+…という無限に続く足し算の形(級数)で表せます。
f(x)=∑(1≦n≦∞) [{(−1)^(n+1)}/n]×sin(nx)←Σを使ってこう書いても良いですね。
まあ要するに、ノコギリ波は基音、2倍の周波数、3倍の周波数、4倍の周波数…とこれらを重ねるだけで作れるのです!
加算合成で音を足し算する
例えば、加算合成(Additive Synthesis)では、
440Hz、880Hz、1320Hz、1760Hz、2200Hz…という異なる周波数のサイン波を足していくと、ノコギリ波になります。
音を「足して」作るのが加算合成です。
実際に、試しにOSCの設定を以下のようにすると、どうなるでしょうか。
OSCの設定を以下のようにすると、
OSC1:440Hz、Volume 100%
OSC2:880Hz、Volume 50%
OSC3:1320Hz、Volume 33%
OSC4:1760Hz、Volume 25%
これだけでただのサイン波から、かなりノコギリ波に近づくはずです。
つまり音色=倍音構成なのです。

Filterとは?
ここが音作りで一番重要な部分です!
Filterとは倍音を削る装置です。
数学的に言えば、(入力信号)×(周波数特性)=(出力)という構造をしています。
具体的には、以下の表のような種類があります

まずはCutoffだけを調整して、その後にResonanceを少しずつ加えていくと音作りしやすいかなと思います。
ADSR(Envelope)の仕組
ADSR(Envelope)は音の時間をデザインするものです。
それぞれ、
・Attack:音がどのように立ち上がり始めるか
・Decay:音がどれくらいで減衰するか
・Sustain:鍵盤を押している間、どのくらい音を伸ばすか
・Release:鍵盤から指を離した後にどのくらい音が鳴るか
というパラメータになっています。

まずはプリセットを1つ選び、Attackだけを極端に変えて音の印象を比較してみましょう。
そうすると、ADSRによってどのような音作りが可能かが感覚として掴めてくるはずです!
LFOとモジュレーション
LFOはゆっくりとした自動変化のことです。
例えば、Pitchをなめらかに変化させていけばビブラートになりますし、Filterをなめらかに変化させていけばワウになりますし、Volumeをなめらかに変化させていけばトレモロになります。
LFOをFilterに適用することで、EDMでよく使われているワブルベースやグロウルベースなどを作ることもできます!

それぞれのシンセサイザーでLFOの適用の仕方は若干異なりますが、設定を見てみてLFOをFilterとPitchにそれぞれ適用し、違いを聴き比べてみましょう!
よくある質問(FAQ)
シンセサイザーの音作りは何から覚えるべき?
まずはプリセットから自分が好きだなと思った音色を選んで、その音色がOSCでどんな波形を生み出しているのかを見てみると良いと思います。
プリセットだけでも問題ない?
問題ないですが、他の人と被ったり、いつかはそれだけでは満足できない時がきます。そういった場合にシンセサイザーの知識があるとプリセットを基盤にして少し変えたりすることもできます。
Saw波とSquare波はどう使い分ける?
筆者は、自分の中でSaw波は結構激しめな(勢いのある)感じなので、疾走感や厚みを出したい時に使います。 Square波はぴこぴこ言う感じがあるので、ゲームっぽかったり、可愛い曲などで使うことが多いです。
FilterとEQの違いは?
Filterも部分的にEQではあるのですが、フィルターごとに特化しているものが違います。詳しくは上記の表を参照してみてください。大雑把に言えば、フィルターは音作りが目的、 EQは音の調整(ミックス)あg目的といった感じでしょうか。
EQに関して、詳しくはこちらの記事で解説しています!

おすすめシンセサイザープラグイン
ここからはおすすめシンセサイザープラグインのご紹介です!
・XferRecords Serum2
まずは定番中の定番と言っても良いであろうこのシンセサイザーです!プロもよく使っているくらいには定番版のシンセサイザになっています。ウェーブテーブルシンセというタイプのシンセサイザーなのですが、基本はあまり変わらないため、この記事で学んだことが活かせるはずです。
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XFER RECORDS SERUM 2 セラム2 ソフトウェアシンセ エクスファー・レコーズ 99927[メール納品 代引き不可] 価格:42058円 |
・RevealSound Spire
こちらSpireも外せない定番シンセです。
なぜなら、プリセットが豊富で、ブラックサウンドなどが優秀だからです。
また、UIもかっこいいですよね!男心をくすぐります笑

・LennarDigital Sylenth1
こちらアナログシンセをモデリングしているのがSylenth1です。とても音が太くて気持ちいいシンセリードなどを作ることができます。
・NaitiveInstruments Massive X
NaitiveInstrumentsといえばKONTAKTでお馴染みですが、このシンセサイザーも見逃せません。Serum2同様音作りの幅が広いですが、ややUIが見辛いのが玉に瑕です。。。
前作のMassiveはEDM界隈ではSkrillexが使っていたことで有名なシンセサイザーでした。
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【D2R】Native Instruments Massive X【※シリアルPDFメール納品】 価格:30800円 |
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まとめ
シンセサイザーも「[Oscillator→Filter→ADSR→LFO→Effect]という流れで音作りをしているんだ!!」ということがわかれば、プリセットを元にしてそこから自分で音をいじっていくということもできるようになるはずです!
一個一個のパラメータによってどんな変化があるかをまずは自分で試してみましょう!それを続けていくことによって自分の好きな音がどのような音なのかが分かるようになるでしょう。
共にシンセサイザーの音作りという名の沼に沈んでいきませんか(笑)



